あの子がなんで危険が隣り合わせな救助隊を作ったのか知ってる?
あの子が救助隊を作った理由は・・・・・・
3話:チームの仲間
この世界がやってきてから初めての朝・・・
相変わらず姿はピカチュウのままであった
チー「うむぅ、夢だと思ってたんだけどなぁ・・・
そもそもなんで俺はポケモンになったんだ?」
・・・・・・・・・・・・
チー「・・・・・・だあああああ!!
全然思い出せないや・・・
あー、いろいろ考えたら頭痛くなってきたわ・・・・・・もう一人寝るわ」
この時、誰もが気付く誤字を本人は全く気付いていなかっただろう
そして一時間後・・・
チー「ふー、良く寝たわー
さっきの頭の痛みも治ったしな」
さてと、もう中にいてもしょうがないし、外に出てイブを探そうか
そういえばイブの家は何処だ?
そう思った俺は早速外に出た
・・・・・・案の定、ポストらしきものの近くにイブが気持ちよさそうに寝ていましたとさ
めでたしめd・・・ぜんぜんめでたくもないから
チー「おーい、ココの現家主のご登場だぞ、と」
イブ「・・・・・・はゎ!」
家主の登場でビックリしたイブは慌てて起きて、そのままポストの角に頭をぶつけてしまった
イブ「いたた・・・えっと、チーおはよう・・・!」
チー「おはようはともかく大丈夫かよw」
イブ「・・・うん、大丈夫
私の頭はガラスみたいに脆いから大丈夫だよ」
チー「それ、全く大丈夫じゃない!
下手したら頭の骨粉砕するから!」
イブはどうやら天然のようだ
イブ「にゃはは・・・私、今日から救助隊の活動が始まるんだって思ってね
凄くワクワクしてて、気づいたらチーの家に来ちゃってね
だからチーが出るまで待ってたんだけど・・・つい寝ちゃった、にゃは!」
何が「にゃは」なんですか、イブさん
可愛らしく言ってると思うが残念、それは逆効果です
そんな訳で拳骨一発の刑
と言っても、女の子だからそこまで力は入れなかったが
チー「まぁ、気持ちは分からない訳じゃないんだけどな
とりあえず、今日から救助隊の活動が始まるんだ
気楽に行こうぜ」
イブ「いたた・・・うん!」
さてと、まずは何をすればいいんだ?
そう考えた俺はふいにポストを見てみた
・・・この世界にも郵便とかそういう仕事もあるのか?
そう思った俺はポストの中を調べてみた
中には箱らしき物が入っていた
チー「あれ?これはなんだ?」
イブ「あ!やっぱり届いていたんだ、救助隊スターターセット!
救助隊連盟に志願すると必ず貰えるんだよ」
そう言ってイブはスターターセットを開けてみた
中にはバッジみたいなものが4つ
道具箱に新聞みたいな紙が入っていた
チー「へぇ、いろいろ入ってんだな」
イブ「うん
まず、このバッジは救助隊バッジ
救助隊の証だよ」
チー「へぇ、これが・・・」
・・・ん?待てよ?
チー「あれ?確かそのバッジって救助隊の証だったよな?
なんで4つも入ってるんだ?俺達二匹で行動するんだからあとの二つ余計なんじゃね?」
イブ「あ!チーには言ってなかった!
他にも2人仲間が居るって事!」
チー「へ?他にも仲間がいたの?」
イブ「うん
昨日チーの事話したら明日会いたいって言ってたからもうすぐ来ると思うよ?」
へぇ・・・ってそんな人数居るんだったら俺、必要なくね?
・・・いや、救助隊なら3,4人ぐらいいてもおかしくなさそうか
イブ「とりあえず二人に会うまでこのスターターセットに入ってる物を説明するよ
道具箱はダンジョンで拾った道具を取っておけるんだ」
チー「お、結構物が入りそうだな
一応バタフリーから貰った木の実もこん中に入れておくか」
イブ「うん
木の実も冒険の際に結構役に立つからね
それで、最後にポケモンニュース
救助に役に立つ情報が書いてあるんだ」
チー「へぇ・・・どれどれ・・・」
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アツシへ・・・
もう、別れましょう・・・
結局私達の絆は細い糸のようなものだったのよ・・・
貴方の浮気、もう絶対許せないから・・・
何が10人も付き合ってたよ・・・
女の心を弄んで何が面白いのよ、馬鹿ぁぁ!!
byリカ
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イブ「あわわ、なんか間違い手紙が置いてある;
えっと、ポケモンニュースはこれだからね」
・・・いや、この手紙、ある意味インパクト強い件・・・
ってかポケモンでも昼ドラみたいな展開があったんだ・・・
そう衝撃を受けながら、俺は本当のポケモンニュースを眺めた
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ポケモンニュースNo:100
このポケモンニュースも早くもNo100まで突破しました!
これからもポケモンニュースをよろしくお願いします
最近救助隊の数が去年よりも増えています
中には早くもブロンズランクに達成している救助隊も多く見られます
そして何よりも最近自然災害も増えています
だが、増えて行く一方で自然災害で死亡したポケモンは去年よりも少なくなっています
これも皆さんのおかげであります!
これからも救助隊活動を精一杯頑張っていきましょう!
救助隊連盟情報部より
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イブ「ポケモンニュースは週に2,3回ぐらいに配布されるらしいよ」
チー「へぇ・・・結構いい記事書いてんのな」
そう思ってポケモンニュースを眺めて行くと、何処からか声が聞こえてきた
??「救助隊の新しい仲間かぁ・・・どんな子なんだろうねー?」
??「さぁね?イブが言ってた元人間ってのもなんか引っかかるけど」
イブ「あ、二人とも来たみたいだね
お〜い!」
イブはそう言ってこの家に向かってるポケモン二匹を呼んだ
あれは確か・・・・・・チコリータとミズゴロウだっけ?
ミズゴロウ「あ、イブ!お〜い!」
チコリータ「イブ!
そんなに手を振ってるとまた例の如く転ぶわよ!」
だが、時は既に遅し
チコリータがそう言ってる間にイブは大げさに転んでしまった
別に石とか置いてない、平らな地面で・・・・・・
・・・天然にまさかのドジっ子とは・・・・・・この先の救助活動、本当に大丈夫なのか?
俺は何ともいえぬ不安が襲ってきた
チー「・・・んで大丈夫なのか?」
イブ「にゃはは・・・もう大丈夫だよ」
チコリータ「もう、今日から救助隊始まるってのにこれじゃ先が思いやられるわよ」
イブ「うぅ;」
チコリータ「ふぅ・・・あっと、紹介してなかったわね
私はキリって言うわ、宜しくね」
ミズゴロウ「僕の名前はズズだよー
よろしくー」
チー「お、おう
俺はチーって言うんだ、宜しくな二人とも」
そう言って俺はキリとズズと握手をした
キリ「とりあえず、今日から救助隊活動が始まる訳だけど、まだ救助の依頼は来てないみたいだね」
イブ「まぁ、昨日作ったばっかりだからね;
すぐには来ないかぁ・・・」
ズズ「とりあえずペリッパー連絡所までいこうよー」
チー「ペリッパー連絡所?」
イブ「うん、ペリッパー連絡所は各地からの救助依頼とか情報とかが集まっているんだ
近くの掲示板で載ってるから後で紹介しておくね」
ズズ「ってか連絡所知らないのかー・・・」
キリ「それは救助隊として痛いわね」
悪かったな、異文化の人で悪かったな
そんな訳で、イブとズズは「救助隊の準備と依頼探してくる」と言って何処かに行った
俺とキリは俺の家にて待機する事になった
キリ「それにしても、個性が結構あるよね、この救助隊は」
チー「あー、それ分かるわ
なんかドジで天然な方も居るし、もう一人はデカイ地震があってもビクともしないでのんびりしていそうな方も居たしな」
キリ「それに常識の事も分かってないし、元人間だと出張する変な人も居るしね」
チー「むぅ、悪かったな
それに元人間で別の世界に居たってのは本当なんだからな」
と言っても信用するわけがないよなぁ・・・
この世界では『人間からポケモンになったよー!』って事は普通じゃなさそうだしな
ってか変なポケモンだと言っても可笑しくないか・・・
だが、彼女が言った事は俺の予想では想像つかない事だった
キリ「まぁ、あなたの気持ちも分からなくはないけどね
私も一応、元人間だしね」
・・・ワッチ!?
そう驚く俺を余所に、キリは続けて言った
キリ「ココに来たのはもう3年ぐらい前かな・・・
勿論あの頃は冷静になってたんじゃなかったかもしれない
見知らぬ土地、不安定な感覚、思いだせない過去、そして架空の存在だったはずのポケモンにこの体
何もかもが信じられなかった・・・
でも、一つだけ分かった事があった・・・・・・夢じゃないって事を」
この話によるとキリは多分俺と同じ世界に住んでいた人間だったんだろう
そしてある日目覚めたらココの世界に迷い込んだ、という事か・・・
俺と同じパターンだ
続けてキリは言う
キリ「それでこの世界の事も分からずに途方を暮れていた私を見て、話しかけてくれたポケモンがいたわ
この世界の事、私が住める場所を教えてくれたポケモン・・・それがズズだった
あんなのんびりしている奴だけど、結構優しいのよね」
チー「それが二人の出会いのきっかけかぁ・・・なんか俺に似てるわな
俺もイブが居なかったらココにさ迷ってたんだろうしな・・・」
キリ「そうたね・・・
とりあえず、あいつには感謝してるわ」
チー「そうだな・・・
んでなんだ、ズズと一緒にいたイブにも出会ったという事か?」
キリ「違うわ、イブと出会ったのは1年前よ
・・・ちょうどあの事件の時からだったわね・・・
それにイブが救助隊をやる理由もそこにあるだろうしね」
あの時の事件・・・?
救助隊をやる理由?
俺はいつの間にかキリの話を真剣に聞いていた
キリ「貴方も知ってる訳ないだろうと思うけど、1年前この付近にて山火事があったのよ
それもかなりの大規模の山火事・・・」
キリ「・・・あの山火事でイブの親は・・・・・・死んだのよ」
チー「・・・え?」
キリ「イブの親だけじゃないわ
イブが住んでいた村は全部火災で消えて無くなったわ
・・・イブ以外の村人全員と共に・・・」
嘘だろ・・・
あんな元気そうなあいつがそんな過去を・・・
キリ「そんな彼女も体も心もズダボロな状態・・・瀕死にあった時にズズが偶然発見してね
それからかな、あの子と出会った時は・・・」
チー「・・・もしかして救助隊をやるって言ったのも・・・」
キリ「全てあの子の苦しみを誰にも味わらせない為・・・」
あいつは天然でドジなところもある
だけど心は・・・ずっと強いんだな・・・
あんな過去、トラウマになるのもおかしくない筈だろう
なのに、それでも前向きで行動しているんだ・・・
そんな決意で救助隊を作ったんだ
俺もそれに応えるようにしなくちゃな!
俺はそう心に誓った
イブ「ただいまー・・・」
チー「おかえりーって元気ないな
どうした?」
ズズ「依頼が全然なかったんだよー
まぁ、最近救助隊も増えてきてるしこういう日もあるよねー」
イブ「はぁ・・・結構張り切ってたのに・・・」
キリ「まぁ、とりあえずチーとも出会ったし、準備は出来たみたいだし、今日はゆっくり休んでいきましょう
救助活動は明日からってことで」
ズズ「それもそうだねー」
こうして3人はそれぞれの住み家へ帰って行った
明日から本格的な救助活動が始まるか・・・
とにかく頑張るしかないな!
リカ「アツシ・・・もう貴方とは離れないわ・・・」
アツシ「リカ・・・俺はもう、君を裏切らない
小汚い男には決してならないから・・・」
リカ「約束よ、アツシ・・・」
アツシ「ああ、だから誓いのキスを・・・」
リカ「もう!アツシったらwww」
チー「って貴様等、別れたんじゃなかったんかぁぁぁい!!」
二人の間に何があったのか!?
それは誰も知らないのであった・・・
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